安定化、標準化、そしてカラーマネージメントを一歩ずつ着実に積み上げて行けば、印刷準備時間が短縮され、損紙低減に繋がる。
 三菱重工では、これらを実現するために、次のようにハード面、ソフト面からのサポートを準備している。

(1)ハード面でのサポート

(1) MCCS(三菱色調管理装置)による早期の濃度安定化 (表1にMCCSのラインナップを紹介)
(2) IPC搭載のエキスパートソフトウエアによる刷り出し濃度安定化
(3) 自動版交換装置による版交換時間短縮
(4) 高速胴入れ機構による損紙低減


〈表1〉三菱色調管理装置ラインナップ
  New MCCS II
一次元走査式色調管理装置
MCCS III
二次元走査式色調管理装置
MCCS-V
全面走査式色調管理装置
計測対象 連続カラーパッチ 連続カラーパッチ
多段式カラーパッチ
連続カラーパッチ
多段式カラーパッチ
全面絵柄計測
制御方式 パッチ部ベタ濃度制御
パッチ部グレーバランス制御
パッチ部ベタ濃度制御
パッチ部グレーバランス制御
パッチ部ベタ濃度制御
パッチ部グレーバランス制御
絵柄部網点濃度制御

(2)ソフト面でのサポート

 三菱重工では、MCCSなどの機器の開発によってハード面でのサポートを行う一方、次のようなソフト面でのサポートも実施している。

(1) トレーニングスクールの開催

A:CMS教育コース(表2にカリキュラム紹介)
 CMS推進プロジェクトリーダ、またはプレス、プリプレスルームの責任者を対象とする。
B:印刷標準化コース(表3にカリキュラム紹介)
 機長、または同等レベルの“印刷”技術者を対象とする。

〈表2〉 A:「CMS教育コース」カリキュラム
1日目 (1)オリエンテーション
(2)印刷市場環境について
(3)デジタルワークフローの必要性
(4)CMS体制の構築

業界動向などの全般的な話から、CMSの必要性と体制の構築について説明します。
2日目 (1)印刷品質管理の基礎知識
(2)印刷標準化のための管理方法
(3)印刷機械管理の実習
ニップ圧など機械条件や印刷資材、環境からプリプレスに至るまでの各種管理のポイントについて、実習を交えながら説明します。
3日目 (1)ショート・メイク・レディの実現
(2)エキスパートソフト最適化実習
CMSの目的であるショート・メイク・レディを実現するために、エキスパートソフトウエアやAPIの設定方法を実習を交えながら説明します。
4日目 (1)CMSを推進するために
(2)質疑応答
CMSを推進するために必要な社内の体制や仕組み作りについて説明をしていきます。

〈表3〉 B:「印刷標準化実技コース」カリキュラム
1日目 (1)オリエンテーション
(2)CMS概論
(3)ショート・メイク・レディ実現
(4)各種機器の使い方について
CMSやショート・メイク・レディの概論と必要性のについて説明します。
また、各種機器(DEMIAや色調管理装置など)についても説明を行います。
2日目 (1)印刷機械管理の必要性と項目
(2)印刷変動要因の基礎
(3)印刷機械標準化実習
印刷機械の管理の必要性や印刷変動要因、ニップや胴仕立てなどの印刷機械標準化について、実習を交えながら説明します。
3日目 (1)湿し水量の設定方法
(2)API関数及びQSI関数の
  設定方法と精度確認
ショート・メイク・レディを実現するためにエキスパートソフトウエアやAPIの設定方法を実習を交えながら説明します。
4日目 (1)湿し水量設定、API関数及び
  QSI関数の設定・精度確認実習
(2)質疑応答
3日目に実施した内容を実際に行うことで、技術の習得をしていただきます。


(2)コンサルティング

 三菱重工では、これまでの実績をもとに、印刷機械周りだけでなくプリプレスを含めた診断など、各社の実情に合せた最適な提案を実施する。

 以上、CMSと“標準印刷”に関する三菱重工の考え方と対応について述べてきました。
 何度も繰り返しますが、印刷の色に合わせた校正刷りを提出するために、ICCプロファイルを作成してインクジェット・プリンタなどを調整しても、印刷機械から出力される印刷物の品質が、継続的に安定していなければ意味がありません。また、現在の印刷機械には“印刷準備時間短縮”や“損紙低減”のためのハードやソフトウエアが搭載されていますが、最大限の成果を引き出すためには、印刷現場における「印刷の安定化」や「印刷の標準化」の活動が不可欠であると考えております。
 三菱重工では、このようなお客様の活動をサポートするため、“色調管理装置(MCCS)”の開発やトレーニングスクール、コンサルティングなどハード、ソフト両面の充実を図っておりますので、ぜひとも当社・販社および販売代理店の営業にご相談ください。