インターネットをはじめ、広告メディアがこれまでにないほど多様化している。日本経済が回復基調に入ったとはいえ、長い不況を乗り切ってきた企業のコスト意識は大きく変わり、広告出稿の際の媒体価値や広告効果をよりシビアに考えるようになった。
そんな中で、日本の総広告費の約5分の1を占めている新聞広告は、高い媒体価値のあるメディアとして認知されてきたが、年々出稿量は下降傾向にある。それは広告クライアントの要求する品質的なニーズに対して充分に応えることができず、広告媒体としての相対的な価値が下がってしまったことが主な要因だと言われていた。
しかし最近、新聞1ページ全面や2ページ見開きを使った美しいカラー広告を見かけることが増えてきている。
進化する印刷のデジタル技術を応用することで、印刷品質を向上させながら均一性を図り、クライアントの満足度をアップさせることによって、新聞広告の媒体価値を高めようとする挑戦である。
今回は、新聞カラー印刷の品質向上のための開発に取り組んだ新聞社が、到達した2つのシステムを紹介する。ひとつは朝日新聞の“新聞用FMスクリーニングの実用化”であり、もうひとつは読売新聞の“デジタル画像データを利用した印刷品質向上と省力化システム”である。この技術は、いずれも新聞印刷に新たな可能性を拓くものとして2005年度の日本新聞協会賞(技術賞)を受賞している。 |