(1)MAX―Expert
ジョブ切替に伴う損紙低減を目的とした機能であり、前述のIPCに搭載していた刷り減らし(SPE)、インキ予備供給(QSI)などの機能に、ブラン洗浄時の白損低減(BRC2)やプリテンション機能などの新機能を加えた。詳細については次章で説明する。
(2)高速セミオート版交換装置
標準装備とした新型の半自動版交換装置は、従来12分程度だった版交換時間を4分以下に短縮した。またシャフトレス技術により、各印刷ユニットの版交換作業が並行して実施できることや最低速までの昇速中に各印刷ユニットの位相を自動的に同期させるなど版交換等に要する時間を大幅に短縮した。
(3)新型インキキー
インキ壺部をトレーで覆った新型インキキーとした。インキキーを壺内のインキから分離し、キー隙間へのインキ浸透によるキー固着を防止することで、キー開度の精度を維持し、刷り出し時の色調整時間を短縮可能とした。
またトレーにはテフロンコーティングを施し、メンテナンス性が向上しただけで無く、色替えも容易となっている。
 |
|
図-2 不良紙自動排出機構
|
(4)不良紙自動排出機構
用紙や折の切替時に発生するガイドやチョッパ部での詰りなどを防止するため、オペレータは折機からの不良紙取り出しや確認作業を行うことが多く、ジョブ切り替え時の負担となっていた。
MAXシリーズ標準折機の不良紙自動排出機構は、自動的にガイドを解放し、折機内の不良紙を自動的に折胴部から所定枚数分だけ排出する。さらにオプションの全自動折帖切り替え装置と組み合わせれば、約2分で折帖の完全自動切り替えが可能となる。(特許出願中)
(5)シャフトレス駆動
シャフトレス駆動のメリットのうち、他機能と独立したものは、次の通りである。
1)メンテナンス性の向上
駆動装置から無段変速機を除去できる他、歯車、駆動ベルトの削減が可能となった。この結果、オイルやベルトの点検や交換箇所を大幅に低減することができた。
(例 : オイル点検・交換箇所=9箇所/2回/年が削減)
2)色間見当装置の標準装備
各印刷ユニットの位相が自在に制御できるため、専用の機構を設けなくても色間見当の調整が可能となった。
3)省エネ・低騒音
主機の消費動力を5〜8%低減すると共に、騒音も5dB(エネルギー量で70%)低減した。
(6)大型タッチパネル
MAXシリーズでは、給紙部、メインデスク、折機に従来の2倍以上のサイズの大型カラータッチパネルを採用、加えて画面構成の見直しや図示化を進め、視認性、操作性の向上を図った。
(7)緩動速ペースタの採用
MAXシリーズでは緩動速ペースタ機能を搭載することで、刷了時に緩動速で紙継ぎを行って用紙を切り替えることを可能とし、紙通しの容易化を実現した。(注1)
(注1)広い紙幅に変更する場合は、ウェブガイドによる条件あり。
(8)MAX―Net
MAX―Netは、三菱が提唱する印刷機周辺のサテライトネットワークである。 ユーザ側の経営システムやプリプレスシステムと印刷機を接続し、印刷条件や絵柄情報に基づく印刷機のプリセットや、生産情報の管理などのデジタルワークフローを実現する。
MAX―Netの詳細については、本誌94号(2001.5発行)で紹介している。
また、枚葉印刷機ではオフラインの色調管理システムMCCSを使って、印刷物の濃度やグレーバランス制御が可能なほか、印刷機のICCプロファイルを作成することもでき、プリプレスと印刷機を一体化したカラーマネジメント環境の構築を可能としている。ICC
: International Color Consortium |