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| グリーンのカラーが印象的な二和印刷紙業の社屋。 |
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火曜日、夜8時。2交代24時間で稼働を続けていた二和印刷紙業の印刷機がすべて停止した。工場に静寂が流れる。そして、本社内の一室で始まった熱気あふれる勉強会の壇上には、講師を自ら務める山田社長の姿があった。現場オペレーターがすべて参加するこの勉強会は、夜9時半まで続けられた。そして、9時半過ぎ。再び、印刷機が稼働し、活気あふれる印刷機械の稼働音が工場内に満ちた。毎週、1年半もの間、そして今も、この勉強会は続けられているという。
「最初はもう、反対、反対、大反対の連呼でしたよ」
山田社長は、勉強会導入の提案をした直後の現場からの反応をこう語る。
「“売り上げが下がる”“時間がない”“納期が遅れる”」日々短納期と格闘する現場からは、こうした声が予想通り上がってきたという。
「社長の権限で実行に移しましたけれどね(笑)」
この勉強会のきっかけは、山田社長が、ある晩ウィスキーグラスを片手に感じた、こんな思いからだった。
「手取り足取り指導を行って2代目のオペレーターは育った。しかし、3代目は育っていない。うちはなぜ3代目が育たないのだろうか?」
山田社長は考え、悩み、そして、気づく。2代目のオペレーターが3代目におもしろおかしく理屈を交えて教育できる環境ができていないことに。二和印刷紙業を大きく変えることになるオペレーター全員参加の勉強会はここから始まった。
「これまで体験し、身につけてきた技術やノウハウを、現場オペレーター全員のものにしたい、それがなぜできないのか」
そこには、印刷技術者として、時代の一歩先を行く印刷技術の習得に常に全身全霊で取り組んできた山田社長の悔しい思いがあったに違いない。
勉強会は講師を外部に依頼することもなく、テキストも薄いものを準備する程度で、社長が自ら経験してきたノウハウをすべてのオペレーターに伝達する熱意で、毎週毎週続けられた。最初のテーマとして、印刷トラブルからスタートした。3カ月から半年は「いろいろとあった」が、最近になってオペレーターが変わってきたという。4〜5年前はローラー交換もできなかったオペレーターもいたが、現在は全員が軽々とこなす。オペレーション上の不明点は取扱説明書などの資料を読んで学ぶ姿勢が行きわたってきたという。
「今後は2ステージ目として、稼働率をテーマに行っていきます」と、山田社長は勉強会のこれからに思いを馳せる。
この勉強会は、具体的なきっかけとしてはISO9001を取得するために行われた。
「ISO9001取得の狙いは、よりいっそうの顧客満足を高め、利益を向上させるためとされています。こうした課題はもちろんですが、当社ではその前提となる社員教育を徹底する機会として非常に良かったですね」
勉強会が進むにつれて、「ムダ・ムリ・ムラ」が減り、お客様からの受注率も高まっていく。そして、このISO9001の取得を通じ、「毎年他社との差別化を進め、顧客満足度を上げて会社を元気に、また、『ムダ・ムリ・ムラ』を改善して社員を幸せにする」という経営理念も確立されていく。今年もまた、ISOの継続審査の時期がやってくる。 |
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