お客様に対する思い 田村社長の信念と忍耐

 多彩な業種のお客様と取り引きしている若草印刷で、現在、メインとなっているのがドラッグストアチェーンの仕事だ。当然、週末にピークが来る。お客様のエリアは、北は東北地方から、上信越、関東地方にまでに広がる。広範囲のお客様と仕事がスムーズにできている理由は、やはりインターネットだ。営業が行って仕事を決めた後は、営業補佐の事務員が専門にやりとりする。
 田村社長に、大切にされている思いを伺った。
 「流通業は、変更が日常茶飯事です。この点に関して営業事務に『お客様の言葉は絶対。ぎりぎりまで対応するように』と言っています。ネット環境だけでなく、こうした人と人の対応が重要な部分です。営業担当事務が夜遅くまでいるときもあります。そこまで対応する、できる体制を組んでいます」
 お客様対応の徹底については、毎週班長以上の会議を行い、社員とよく話し合っているという。
 「少しぐらいの損失は我慢して、お客様が求める修正には対応するよう指示しています。お客様に満足していただかないと、次の仕事につながりません。もう1点重要視しているのが、長いお付き合いです。お客様の要求を聞いていると、『こんなことまで聞く必要があるのか』ということはありますけれど、それを我慢すると非常に長くお付き合いしてもらえるという経験もありますので、やはり大事かなと思います」
 次の言葉は含蓄があった。
 「90%我慢はできるのですよ、誰でも。もう10%の我慢ができるかできないかで、非常に大事なものを逃してしまうのではないかと思います。これでよしにしてしまえば、お客様と縁は切れるけれど、後は何も残りません。残りの10%を我慢してやれと、若い人にもよく言います」
 こうした考えは社風として培われており、入社した社員が周りの社員の影響を受けて、お客さまの声によく応える姿が目につくという。
 「忍耐と信念ですね。自分の信念を必ず持つと、それに向かって忍耐が必要だなと思います。私は絶対負けないという一つの信念でやってきました。自分でどんなことでもやると、それを貫くには忍耐が必要だと、これは自分の中で徹底して思っていることです」
 こうした思いで“設備投資”を重視して42年。現在、大きな実を結びつつある。
 情報の収集と、効率的な設備。情報を収集し、生産性の高い設備を導入していく。「最近は地方でも、インターネットなどの環境整備により情報収集がしやすくなっています。地方でも中央の大手印刷会社と引けを取らない設備をできる環境を生かさない手はありません」と語る田村社長の思いは熱い。