「タンデムパーフェクターは扱いやすい」
と語るオペレーターの伊藤さん。
 現在、中京印刷は“印刷”に経営資源を集中し、先代社長が築き上げた品質へのこだわりと匠の技を今に発展させている。大手印刷会社をお客様として、高い印刷品質を要求される多彩な印刷物を担う“印刷”専業会社である。
 1990年(平成2年)には、4階建ての新工場が完成した。
 この工場は、各フロアに重い印刷機が設置できるように、また、機材の出し入れが容易なように表側は大きなシャッターで開口できる設計になっており、当社の印刷機も1階から3階の各階に設置されている。印刷機のあるフロアには標準光源が採用され、オペレーターが正確な“色”を確認できるように配慮されている。「今は1点1点を大切に、当社の持てる力を注ぎ込んで、常にお客様に満足いただけるように、今できることは何だろうと絶えず考えながら、日々取り組んでいます」と澤田氏。
 中京印刷の匠の技が社員に浸透しているエピソードを紹介する。
 同社では早くから棒積みを行っている。インキの改良をインキメーカーにお願いし、ほとんどの印刷物を棒積みで行っているが、この判断が驚くほど的確だ。印刷直後の印刷物の表面は乾いていない。当然インキがベタつくが、オペレーターは、このベタつき具合を指先で触れただけで、裏付きするか、しないかが判断できるという。この紙で、この粘りなら大丈夫だという感覚は、数値化も、マニュアル化も、難しいと思うが、そういう感覚が伝承され、材料の変化に合わせ進化して、受け継がれている。
 同社では、1990年から刷版設備を導入しました。当初は導入した殖版機のスピードが遅く、納期に間に合わないなど、さまざまな問題もありましたが、機械の入れ替えを行い、刷版オペレーターにも人材を得ることができ、現在は5台分の刷版をすべて機械へ供給できる体制になっています。
 澤田氏はこれからの課題について語る。
 「今後はどういうタイミングでCTPに切り替えるかですね。現在はお客様ごとにデータの作り方が違う点が問題で、これをいかに解決するかを研究しています。最新のCTP機や各印刷会社の情報をすばやく集めながら、条件が整った段階で積極的に導入しようと考えています」
 ISO9000や14000シリーズなどの取得にも目配りをして、これに対する準備は進んでいるという。