画像処理を行うグループ企業、マッキントッシュ・
デジタル・プリプレス・ハウス「Clover leaf」。

 通常の印刷現場では、印刷物の色調管理は印刷機が最後の調整の砦であり、現場で機長がインキキーを調整して、校正紙との色合わせをしている。ところが同社では、CTPとCIP3の導入後は、現場でのインキキー調整を禁止した。この考え方を小坂常務に聞いてみた。
「現場でのインキキー調整は、まったく行いません。もちろん、印刷機自体はアナログですから、例えば天地の絵柄配置の状態で色が引っ張られるなどの微妙な問題があり、この解決は永遠のテーマということになると思います。しかし、私たちはCTP、CIP3での印刷をする前提として、本機校正を推奨していきました。クライアントは印刷の特性をあまり深いところまでは理解されていません。たとえば、くわえ側に赤がメインの絵柄があり、尻側には青メインの絵柄があった場合、どちらかの色に影響が出てしまいます。ここに例があります。CIP3、CTP、本機校正というやり方で印刷した著名な写真家の写真集ですけれど、校正刷を出して見たら見開きページでの背景の色合いが微妙に合いません。『印刷で調整は可能ですが近くに面付けされている他の写真の色合いが多少変わってきます』と理由を説明しましたら、『このまま行きましょう』という最終決断をされました。写真1点1点を大事にされて、見開きでちょっと合わないという部分については、もとの画像データを修正しないで我慢しようという考え方でした。本機校正ですと、こういったやりとりができます。理想的なのは、CIP3からのデータで本機校正を出して、それでOKをいただいて、同じ機械でそのまま印刷してしまう。インキキーは調整しないというやり方です」

 さらに西川社長が付け加える。
「営業的には、ロットをにらんで最終的に印刷をする機械を決めて、これで本機校正をするということを今マニュアル化しています。当社の校正は、現在CTP、本機校正から本刷りという流れと、DDCPなどのカラープルーフで出して、そのデータをベースに本刷りへ持っていくという形と半々くらいでしょうか。後者の場合でも、ある程度クライアントから信頼をいただいていますので、これまでに問題はほとんどありません」
 基本的にインキキーはCIP3データのまま動かさないことで、初めてデジタル化の価値が出てくるという。だからこそ、再版時には同一データで印刷でき、威力を発揮する。これに関しては三菱重工のサービスも一役買っていると、小坂常務は付け加えた。
「現在は足立工場にあるすべての4色機で
“標準化”を実現しています。同じデータであれば、ほぼ同じに印刷できるという調整作業を最初に行いました。その後、1ヵ月に1回、三菱重工の巡回サービスを利用しています。そういうタイミングで、オペレータがわからない点を質問し、おかしい点をすべて調整してもらっています。印刷機は変化しますから、日々の点検整備が一番重要です。こうした作業を行うことによって、再版時でも限りなく初版時と同じような状態で印刷ができます」
 同社では、印刷機の“標準化”のための努力が日常の積み重ねの上に成り立つものであることを充分に理解し、そのための努力を行っている。