地域に密着して、地方で積極的に事業展開する印刷会社は、小さなパイを取り合うことになり、その結果、激しい競争を繰り広げることになりがちである。なかでも北海道は競争の激しい地域として知られる。
 その北海道で、1974年に経営者として就任以来28年間で、零細印刷会社を着実に大きく成長させた人物が株式会社アイワードの代表取締役・木野口功社長である。アイワードは、現在あらゆるビジネスで求められている”顧客満足“という競争力を、早い時期から身につけ伸びた会社であり、今年5月にはISO9001をも全社で取得している。
 就任当時、社員数20人、年商5800万円という規模の印刷会社を、2000年末で社員数248人、年商51億600万円、年商ベースで約90倍にも成長させ、その間、さらに破綻しかけた道内の3つの印刷会社の再建も手がけた。木野口社長は、どのようにしてごく普通の印刷会社を北海道有数の印刷会社にまで飛躍させることができたのか。この28年の成長の理由を伺った。このレポートは、中小印刷会社再生の物語であり、そして、何よりも人間のもつ力を最大限に引き出す理想的な企業の姿を描き出すことになった。
 取材チームは、本社と1998年竣工となった同社の最新鋭生産拠点である石狩工場を訪ね、1998年と今年導入された三菱重工のオフセット輪転機の役割とこれからについてのお話を伺った。